12/14/2011

SPREADER #3

Guitar shop hoochiesより、新しい動画です。




今回はOST-69を使用して、いわゆる王道のシングルコイルピックアップ搭載ギターでのハードロック的サウンド検証・・・動画になっています(笑)


使用アンプはフェンダーのデラックスリヴァーブです。
あのギタリストS.Lも初期にはREVERA MOD.のデラリバを使用していましたし、やはり王道の貫禄漂うアンプなのは間違いありません。今回使用したデラリヴは、勿論リイッシューモデルです。




80年代から90年代にかけて、世のギタリストを魅了したハイゲインMODアンプ。
ハイゲインアンプの先駆けと言えば(アメリカでは)有名なブギーやREVERA、soldanoのSLOやCAA/John Shurの3+は外せないでしょう。
あの時代の音楽と音の影響力は、勿論今のシーンにも深く関わっています。
よく「LAスタジオ系」と称されますが、その真逆に位置するようなALTANATIVE ROCKと呼称される音楽(時にダウンチューニングやハスキーでDOOMなTHROATの後ろで鳴っている音)のギターやベースのサウンドには、こういったコーラスやディチューン(本当のディチューンは一味違うらしいですよ?)処理がされていたはずです。今回はそんなアメリカンなサウンドをイメージしてRECしてみました。




プレイヤーのS氏曰く、「やっぱ良いシングルコイルは音が太いよねー」
一般的にグレイボビン期のシングルコイルは「シャープで冷やか」なのですが、こういう風にアンプの手前で「プリアンプ的」にPUSHするタイプのペダルを繋ぐと、アンプをモディファイしたような感覚で演奏できるはずです。
ハムバッカーは「ハムノイズを消してくれる」代わりに、「本来あるべき音」の一部もキャンセルしてしまいます。これは、構造上の問題。仕方がありません。代わりに、パワーとノイズレスを約束してくれます。




でも今回はシングルコイルで録っています。
この音にドラムとベースとストリングスが加わる事を想像してみてください。特にベタベタのキックとパワーのあるベースを組み合わせたら・・・




この動画のように、グレイボビン・シングルのシャープな立ち上がりを、GODの様なフラットなハイゲインペダルで増幅し、コーラスで揺らぎを加えて「〆る」
これも「一つの正解」なのですね。サウンドを〆る役割を果たす役割もコーラスにはあります。


つまり、広がりある効果が売りの「スプレッダー」ですが、実際にはサウンドに締まりを与える効果もあるのです。


勿論、こういう演奏の際には素早い音のミュートをはじめ、ギター側のコントロールも非常に重要になってきます。その辺りも含め、楽器側だけでなく、演者さんの技量も大切な「音のファクター」だと言えます。




村田